どんな病態なの？
子宮筋腫は、成人女性の20～30％にあるといわれる良性腫瘍です（悪性化は非常にまれ）。できる場所によって漿膜下筋腫、筋層内筋腫、粘膜下筋腫の3種類がありますが、子宮の外側（腹腔側）に向かってできる漿膜下筋腫はほとんど不妊原因にはなりません。子宮の筋層にできる筋層内筋腫については内腔を変形するほど大きい場合のみ、子宮内膜にできる粘膜下筋腫については仮に小さくとも発生する場所によっては、着床障害や流産の原因になることがあります。超音波検査で発見され、必要な場合はＭＲＩで精密検査を行います。
子宮内膜ポリープは、子宮内膜から発生したキノコ状の良性腫瘍（悪性化は非常にまれ）で、不正出血をともなうこともあります。超音波検査や子宮卵管造影で見つかり、子宮鏡検査で確定診断を行います。
妊娠するためには、どんな方法があるの？
【小さなものは胎盤鉗子で除去します】……
粘膜下筋腫や子宮内膜ポリープの小さなものは、胎盤鉗子で除去するか、キューレットで掻爬することもできます。
【大きなものは子宮鏡下手術で切除します】……
茎が太い粘膜下筋腫や子宮内膜ポリープの大きなものは、子宮鏡下に電気メスで切除します。
【筋層内筋腫は腹腔鏡下核摘出手術や開腹手術で切除します】……
筋層内筋腫は、子宮鏡下手術では切除できませんので、核摘出手術が必要な場合には、腹腔鏡（ラパロスコピー）下手術もしくは開腹手術で行われます。筋層内筋腫核出後の出産は子宮破裂を回避するため、多くの場合、帝王切開になります。
情報更新日：2021年12月9日
