精路再建手術を受ける際、閉塞個所を探すために受けます
ホルモン検査や陰嚢部超音波検査の結果から閉塞性無精子症(OA)が疑われるケースで、精路再建手術を受けたいとの希望がある場合に、閉塞箇所を調べる目的で行われます。
精管は、精巣上体に蓄えられた精子を射精管まで運ぶ、直径3mm、長さ40~50cmの管です。
精液は液体部分である精漿(せいしょう)と精子に分けられますが、精漿を構成するもののうち、精子の運動エネルギーになるとされる粘性のある成分をつくり分泌しているのが精嚢です。
精嚢は、膀胱底部にある前立腺のすぐ背中側にある袋状の器官で、精管の膨大部につながっています。
射出時の精子は、ここで精嚢液と一緒になり射精管へ移動します。
前立腺内を貫く射精管を通る間に、精液は精子の生存に適した弱アルカリ性の前立腺液が加えられ、前立腺の強い収縮によって尿道へと送り出されます。
この精子の通り道のどこがつまっているかを調べます。
精管が通っている精索に局所麻酔をかけ、陰嚢の皮膚を1cmほど切開して精管を引き出し、やわらかいチューブを挿入します。
造影剤を注入してレントゲン撮影をすることで、精管や射精管の通過性、精嚢や精巣上体の状態がわかります。
術後、数日間、痛みが残る場合もあります。
情報更新日:2021年12月9日