踏み出そう。赤ちゃんに会うための一歩!

不妊治療をはじめる前に知っておきたいこと
~待つのではなく、赤ちゃんを迎えにいくと決めた二人へ~

「もしかして不妊…!?」そんな思いが頭をよぎってから、実際に不妊治療施設の門をくぐるまでには、さまざまな葛藤があり、大きな決断が必要だったことと思います。ここでは、二人らしい道のりで赤ちゃんを迎えにいくための秘訣をお話しておきましょう。

そんな二人を、後押しするのが医療です。堂々と手を借りましょう

「他人(医療)の手を借りること=恥ずかしいこと」と感じてはいませんか? 本当に不妊治療を受けることは、恥じるべきことでしょうか? 待ちわびているのに、なかなかやってこない二人の赤ちゃんを、“その日が訪れるまで待ち続ける”という答えも、もちろんあるでしょう。ただ、お二人はさまざまある選択肢の中から、“夫婦手を携えて、ともに迎えにいく”という道を選ばれました。医療の役割は、そんなご夫婦の後方支援に過ぎないのです。どうか誇りを持って医療機関をご利用になってください。

妊娠率の値だけでは治療方法を選べません。二人の価値観がからむ治療方針の選択

不妊治療には、“インフォームド・コンセント(説明と同意)”ではなく“インフォームド・チョイス(説明と選択)”が必要です。なぜなら、一般的な病気と違い、一番治癒の可能性の高い治療方法が、必ずしも治療を受ける側の第一選択になるとは限らないからです。不妊症を少しでも早く克服しようと思えば、二人の不妊原因によらず、妊娠率のもっとも高いARTを選択することになるでしょう。でも、単に排卵と夫婦生活のタイミングがずれているだけで、もっと負担の少ないタイミング指導でも十分妊娠されたかもしれない方々にとっては、ARTはオーバートリートメント(過剰治療)になってしまいます。二人の価値観に照らし合わせ、妊娠のリミットを意識しながら治療方法を選んでいくことになりますので、判断材料になる正しい知識は不可欠です。

不妊治療には、保険診療の領域もありますし、特定不妊治療(体外受精及び顕微授精)への助成制度もあります

“不妊治療=高い”というイメージがあって、不妊治療施設の敷居はますます高くなっているようですが、実際には基本的不妊検査やタイミング指導までの診療の多くは、健康保険が適用されています。
また、体外受精や顕微授精などの完全自己負担で高額な費用がかかる治療に対しては、国と自治体が共同で行っている『不妊に悩む方への特定治療支援事業』がありますので、おすまいの自治体に詳細を確認してください。

なお、2021年1月から2022年3月までは、この助成制度が大きく拡充されています。これまでは、指定医療機関で受けたARTであれば、従来は初回のみ30万円、以降1回15万円であったものが、2回目以降も30万円に増額されました(採卵がともなわない凍結融解胚移植などは7.5万円であったものが10万円に増額)。また、支給回数の上限は、初めて助成を受けた治療の初日に女性が40歳未満であれば通算6回まで、40歳以上43歳未満であれば通算3回までに制限されていましたが、それぞれ“子ども一人あたり”の回数に変更され、730万円とされていた夫婦合算の所得制限についても撤廃されています。さらに、無精子症などのため、精巣内などから精子を採取するための手術を男性が受けた場合は、別途30万円が支給されます。

特定不妊治療などに2022年4月からの健康保険適用がはじまります

厚生労働省(中央社会保険医療協議会)が2020年に行った調査では、体外受精や顕微授精などの特定不妊治療(凍結融解胚移植まで行った場合)の費用の中央値は1回あたり43~58万円と高額で、中には98万円と100万円近くかかっているケースもありました。体外受精などが必要な夫婦の経済的負担を軽くするため、国は自費診療扱いであった特定不妊治療についても、新たに2022年4月から健康保険を適用することを決定し、準備を進めています。
女性の加齢による妊娠率の低下などの問題から、健康保健が適用される2022年4月を待てないご夫婦のため、できる限り早く妊娠に向けたチャレンジができるよう『不妊に悩む方への特定治療支援事業』が拡充されています。

女性の年齢と妊娠率、不妊期間も考慮して後悔しない決断を

日本は晩婚化が進んでいることもあり、二人で妊娠を目指してみて、なかなかできないからと迷いに迷ってようやく不妊治療施設を訪れたときには、妊娠のリミットまで、あまり猶予がないという状況になっているケースも少なくありません。
女性の年齢が高めの場合や二人で試してきた不妊期間が長い場合には、治療の効果を考慮すると、通常よりも治療段階をステップアップしていくスピードが早かったり、最初からARTをすすめられたりすることもあるでしょう。
確かに、時間は巻き戻すことができませんし、年齢を重ねた卵子の質を改善する治療も、現段階ではありません。二人にとって最適な治療方法や治療の進め方を提示された場合には、納得できるまで説明を受けて、後悔しないように選択してください。


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