超音波検査で子宮内に胎嚢(赤ちゃんが入った袋)が見つかれば臨床妊娠の成立です。
正常な妊娠であれば、月経予定日から1週間が過ぎようという頃(妊娠4週目後半)から妊娠5週目には、超音波検査で子宮内に黒い丸を確認することができます。赤ちゃんが入った袋、胎嚢(たいのう/GS)です。この胎嚢確認を持って、臨床妊娠の成立と考えられています。生化学的妊娠の時期に比べれば、妊娠が中断されるケースは大きく減りますが、残念ながら臨床妊娠でも10~15%は流産になるといわれています。
妊娠6週に入ると、胎嚢の中に、まるで白い米粒のような赤ちゃんが見えてきます。超音波画像で、その小さな心臓がぴくぴくと脈打つ心拍(FHB)が確認できれば、流産率は数%にまで低下。いよいよ妊娠も確定です!
妊娠10週未満(胎齢8週未満)の赤ちゃんは、胎児ではなく、胎芽と呼ばれます。ママの中に芽生えた命の芽、かわいらしいですね。スクスクと、この愛おしい芽が伸びてくれることを願うばかりです。
エンジェルリングが見えたなら……
赤ちゃんの心拍が確認できるようになるよりも前の段階で、胎嚢の黒い丸の中に、白く輝く小さなリングが見えてきます。エンジェルリングもしくはホワイトリングと呼ばれる、この輪は、赤ちゃんが成長するための栄養がつまった袋で、卵黄嚢(らんおうのう)と呼ばれるものです。胎盤から栄養がしっかり吸収できるようになるまでは、この袋が赤ちゃんを育てます。
小さな胎芽の横にエンジェルリングが輝くさまは、妊娠を待ち望んだ夫婦にとって、実に感動的なもの。ただ、その正体が胎芽ちゃんの持参したお弁当なのだと思うと、それはそれでクスリと笑ってしまうような愛おしさがありますね。
情報更新日:2021年12月9日