前立腺の炎症や糖尿病や腎臓病がわかります
尿検査では、白血球や赤血球の数から前立腺や精巣上体、尿道、膀胱などに炎症が起きていないか、また尿糖(糖尿病)や尿たんぱく(腎臓病)が出ていないかを調べます。
白血球が多いときには前立腺炎や精巣上体炎を疑い、尿を培養して原因菌を探ります。
直腸診で前立腺に圧痛がないかどうかを確かめ、前立腺をマッサージしたのち再び採尿したものを培養することもあります。
前立腺炎には、頻尿や排尿痛などの自覚症状がみられます。
炎症性の前立腺炎の場合には、検出された菌に有効な抗菌薬での投薬治療を行います。
性感染症であるクラミジアに感染すると、尿道炎をともなう前立腺炎や精巣上体炎を起こすことがあります。
クラミジアによる精巣上体炎では、陰嚢内の精巣上体が腫れますが、ご本人には区別がつかないので睾丸が腫れたと感じられると思われます。
精巣上体に硬いしこりをつくってしまい、閉塞性無精子症(OA)の原因になることもありますので、初期の適切な治療が大事です。
また女性では、男性パートナーから感染した場合には自覚症状が乏しいため、長期間無治療で放置したあげくに卵管炎を起こし、卵管閉塞を招く原因になりかねません。
陰嚢に痛みや腫れなどの違和感があるときには、早めに検査を受けてください。
パートナーとのピンポン感染を防ぐために男女同時に、アジスロマイシンなどの抗菌薬で治療します。
情報更新日:2021年12月9日