ホルモン療法

低ゴナドトロピン性性腺機能低下症(MHH)へのhMG/FSH-hCG療法

下垂体から分泌されるFSHやLHが低値の場合には、造精機能が低下します。

男性不妊のうち、このような低ゴナドトロピン性性腺機能低下症(MHH)の方は、2%程度と決して多い割合ではありません。

それでも、ほとんどの男性不妊には投薬治療が効きにくい中、MHHの方には、hMG/FSH-hCG療法(自己注射)などのホルモン療法の効果が現れやすいとされています。

無精子症の方でも、MHHであれば精子がつくられるようになるケースもあります。

精液検査での異常所見が見つかったら、泌尿器科でホルモン検査を受けてみてください。

クロミフェン+ビタミンEで、原因不明の乏精子症が改善!?

確実に効果がある治療法として確立しているものではありませんが、エジプトのカイロ大学の研究で、原因不明の乏精子症の方に対して、クロミフェン製剤と抗酸化作用のあるビタミンEを一緒に投与したところ、半年の試験期間に、約37%の男性のパートナーが妊娠に至ったという報告(※)がなされました。

偽薬を投与したグループのパートナーの妊娠が約13%であったことから、この組み合わせは乏精子症を改善させる可能性があるとしています。

※Ghanem H,et al.Combination clomiphene citrate and antioxidant therapy for idiopathic male infertility: a randomized controlled trial. Fertil Steril. 2010 May 1;93(7):2232-5

情報更新日:2021年12月9日


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