透明帯(卵の殻)に穴をあけたり、薄くしたりすることで孵化をフォローします
ヒトの胚にも卵の殻に相当する透明帯があり、割球がバラバラになるのを防いでいます。
ハッチング(孵化)を助けるために、移植前に、あらかじめ透明帯の一部を薄くしたり、穴をあけたりする処置を行うことがあります。
これを孵化補助(AH/アシステッドハッチング)といいます。
透明帯にあける穴は、30~40μmが適当。
穴が小さすぎると、胚が脱出するときに引っかかってしまい、二つに分離してしまうことがあります。
実際、アシステッドハッチングを施した胚を移植して、一卵性双胎が誕生したとの報告があります。
また、穴が大きすぎると割球を失う原因にもなるとされています。
ただし、アシステッドハッチングの有用性に関しては、女性が高齢の場合や凍結融解胚の場合には有効だとする報告もあれば、否定的な報告もあり、見解がわかれています。
【アシステッドハッチングの方法】
- マイクロニードルなどを使って機械的に穴をあける。
- 酸性タイロード溶液を吹き付けて穴をあけたり、薄くしたりする。
- レーザー光線で穴をあける。
- 透明帯を融解する酵素で薄くする。
情報更新日:2021年12月9日