検査では、どんなことをするの?
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の方には、インスリン抵抗性が高い、つまりインスリンへの感受性が低い方が多くみられます。
インスリン感受性薬剤の服用で排卵障害が改善することがあるため、PCOの傾向がある方には、インスリン抵抗指数(Homeostasis Model Assessment Insulin Resistance)を測るHOMA-R検査(血液検査)を行うことがあります(健康保険が適用されます)。
いつ受けたらいいの?
時期は選びませんので、いつでも検査可能です。ただし、採血の6時間以上前から絶食し、水分補給は糖分が含まれないものに限定する必要があります。
検査結果から、わかること
インスリンは、排卵機構において重大な影響を持つホルモンですが、PCOの方の中にはインスリンへの感受性が低いために通常のインスリンの量では血糖を下げきれません。そのためインスリンが分泌過多となり、間接的に排卵障害をまねくケースがあると考えられています。
HOMA-R検査の結果、抵抗性が高かった方には、インスリン感受性薬剤のメトフォルミン製剤を処方します。効果は限定的ですが、無排卵だった方に自然な排卵がみられるようになったり、長かった月経周期が整ってきたり、排卵誘発剤への反応性がよくなったりするケースがみられます。
情報更新日:2021年12月9日